たくさん問題を解いても成績が伸びない君へ。勉強の成果を劇的に変える「たった一つ」の質問
- 佐藤雅剛

- 8月25日
- 読了時間: 6分
こんにちは!学楽塾プレインズの教室長、佐藤です。
「毎日、宿題でたくさん問題を解いているのに、テストの点数がなかなか上がらない…」 「うちの子、あんなに頑張っているのに、どうして結果が出ないのかしら…」
そんな悩みを抱えている生徒さんや保護者の方の声を、私はこの20年間で数えきれないほど聞いてきました。
何を隠そう、私自身も学生の頃は同じ悩みを抱えていた一人です。机に向かう時間は長いのに、成績は一向に上がらない。当時は「自分は頭が悪いんだ」と本気で思い込んでいました。
しかし、あることに気づいてから、私の勉強法は一変し、偏差値を20も上げることができました。それは、勉強とは単なる「作業」ではない、ということです。そして、その「作業」を本当の「学習」に変えるための、魔法のような質問があったのです。
今日は、なぜ問題をたくさん解くだけでは成績が伸び悩んでしまうのか、その理由と解決策を、脳の仕組みにも触れながらお話ししたいと思います。
■問題を解くことが「作業」になっていませんか?
想像してみてください。
あなたは今、算数のドリルを解いています。
問題を解き、丸付けをし、間違えた問題の解説を赤ペンで写す。これを毎日繰り返す。とても真面目で、素晴らしいことです。
しかし、もしこの時、頭の中で「早く終わらせたいな」「この解説、なんでこうなるんだろう…まあ、写しておけばいいか」と考えていたら、それは脳にとって本当の「学習」にはなっていません。残念ながら、それは単なる「作業」になってしまっているのです。
脳は、ただ情報を受け取るだけ(インプットするだけ)では、その情報を「重要だ」と判断してくれません。例えば、自転車の乗り方を本で読んだだけで、すぐに乗れるようにはなりませんよね?実際に何度も転びながら、「こうすればバランスが取れるのか!」「このくらいの力でペダルを漕げばいいんだな」と、体と頭で試行錯誤することで、初めて「できる」ようになります。
勉強もこれと全く同じです。解説を読んで「わかる」ことと、自力で問題を「できる」ことの間には、大きな壁があるのです。この壁を乗り越えない限り、問題を解くという行為は、答えを書き写すだけの「作業」で終わってしまいます。
■脳を"本気"にさせる魔法の質問、「なぜ?」
では、どうすれば「作業」を「学習」に変えることができるのでしょうか? 答えはとてもシンプルです。問題を解き終えた後、特に間違えてしまった問題に対して、自分に「なぜ?」と問いかけることです。
「なぜ、自分はこの問題を間違えたんだろう?」
「なぜ、この公式を使うと答えが出るんだろう?」
「なぜ、選択肢の『ア』ではなく『ウ』が正解なんだろう?」
この「なぜ?」という質問は、脳を非常に活性化させることが科学的にもわかっています。ただ答えを見るだけでは、脳は「ふーん、そうなんだ」と受け流してしまいます。
しかし、「なぜ?」と考えることで、脳は答えに至るまでの道筋や理由、関連する知識を必死に探し始めます。このプロセスこそが、知識を断片的なものではなく、繋がりを持ったネットワークとして記憶させ、長期的に忘れにくくするのです。
これは教育心理学で「メタ認知」と呼ばれる力にも繋がります。メタ認知とは、「自分自身を客観的に見る力」のこと。
「自分は今、何がわかっていて、何がわかっていないのか」
を正確に把握する力です。
成績が伸びる生徒は、このメタ認知能力が非常に高い傾向にあります。
そして、その力を鍛える最も簡単で効果的なトレーニングが、「なぜ?」と自問自答することなのです。
■「解説マニア」だったA君の変身ストーリー
以前、私の塾にA君という生徒がいました。彼は非常に真面目で、宿題はいつも完璧。
ノートもまるで教科書のように綺麗にまとめられていました。しかし、彼の成績はなかなか上がりませんでした。
彼のノートを見せてもらうと、原因は一目瞭然でした。
ノートには、問題集の解説が寸分の違いなく、美しい文字で書き写されていたのです。彼は、解説を写すことが勉強だと思い込んでいたのですね。
私はA君に一つの宿題を出しました。
「これから間違えた問題は、解説を写す代わりに、『なぜ自分が間違えたのか』その理由と、『次に同じような問題が出たら、どこに気をつけるか』を自分の言葉で書いてごらん」と。
A君は最初、とても戸惑っていました。
「計算ミスをしたから」としか書けなかったのです。
しかし、一緒に「なぜ計算ミスをしたんだろう?」「見間違い?」「公式をうろ覚えだった?」と深掘りしていくうちに、彼は自分の弱点を客観的に分析できるようになっていきました。
数ヶ月後、彼のノートは以前のような綺麗さはありませんでしたが、そこには彼の思考の軌跡がびっしりと書き込まれていました。
「分数の割り算を、逆数にしないで計算してしまった。次からは必ず逆数を確認する!」「主語と述語の関係をよく読んでいなかった。まず文の構造を捉える練習をする」など、具体的な分析と対策で溢れていたのです。
言うまでもなく、A君の成績はそこからぐんぐん伸びていきました。
「なぜ?」と考える習慣が、彼の脳を「作業モード」から「学習モード」へと切り替え、本物の学力を育ててくれたのです。
■まとめ
たくさんの問題を解くことは、決して無駄なことではありません。
それは、自分の「わからない」を発見するための、大切な第一歩です。
しかし、そこで立ち止まってしまっては、せっかくの努力が実を結びません。
大切なのは、その一歩先。
問題を解き終えたら、特にバツがついてしまった問題と、じっくり向き合ってみてください。そして、自分自身に問いかけるのです。
「なぜ、間違えちゃったんだろう?」と。
このたった一つの質問が、君の脳を活性化させ、昨日までの勉強を、何倍も価値のあるものに変えてくれるはずです。
今日から、ぜひ試してみてくださいね。
学楽塾プレインズより
「『なぜ?』と考えることが大切なのはわかったけど、一人で考えるのは難しい…」 「そもそも、何がわからないのかが、わからない…」
もし今、あなたがそんな最初の「なぜ?」で立ち止まってしまっているのなら、ぜひ一度、私たち「自信創造塾」にそのお悩みを相談しに来ませんか?
私たちは、ただ答えを教える塾ではありません。生徒一人ひとりが「なぜ?」と考え、自分だけの「わかった!」にたどり着くまでの道のりに、とことん寄り添います。その小さな成功体験の積み重ねが、やがて勉強への大きな自信に変わっていくことを、私たちは知っているからです。
あなただけの「なぜ?」を見つける旅を、私たちと一緒に始めましょう。まずは、お気軽に体験授業へお越しください。お待ちしています。
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