【北辰テスト120%活用術】その模試、”未来を変えるコンパス”になる!
- 佐藤雅剛

- 8月24日
- 読了時間: 9分
こんにちは!「小さな成功体験が大きな自信を作る」自信創造塾の佐藤です。
塾講師として20年以上、たくさんの生徒たちを見てきました。何を隠そう、私自身も元々は勉強が大の苦手で、机に向かうことすら苦痛でした。でも、ある時から「勉強との向き合い方」を少し変えただけで、偏差値を20も上げることができたんです。
さて、埼玉県で高校受験を目指す皆さんにとって、「北辰テスト」は避けては通れない、とても大切な模試ですよね。自分の実力や志望校までの距離が分かり、多くの学校で個別相談の資料としても使われます。
でも、本当にもったいないな、と感じることがあります。
それは、多くの生徒が北辰テストを
「ただ受けて、結果に一喜一憂するだけ」で終わらせてしまっていること。
断言します。北辰テストは、学力を測るためだけの『ただのテスト』じゃありません。
正しい使い方をすれば、キミを合格へと導いてくれる『最強のコンパス』になるんです。
今回のコラムでは、そのコンパスを120%使いこなすための具体的な方法を、脳科学の話や僕が見てきた生徒の話も交えながら、分かりやすくお話ししていきますね。
なぜ?多くの生徒が北辰テストを活かせない3つの落とし穴
まずは、多くの生徒が陥ってしまいがちな「もったいない」使い方を見ていきましょう。自分に当てはまっていないか、チェックしてみてください。
落とし穴①:「結果に一喜一憂」のワナ
テストが返ってきて、まず目が行くのは偏差値や順位ですよね。「やった!上がった!」「最悪だ…下がった…」と、その数字だけで一日の気分が決まってしまう。この気持ち、痛いほど分かります。でも、そこで思考を止めてしまうのが一番のワナ。
実は、脳科学的に見ても、感情が大きく揺さぶられている時、私たちの脳は冷静な分析がしにくくなっています。つまり、「嬉しい」や「悔しい」という気持ちだけで終わらせてしまうと、「じゃあ次はどうするか?」という一番大切な次の一歩が踏み出せなくなってしまうのです。
落とし穴②:「解きっぱなし」のワナ
「テストが終わったー!解放感!」
その気持ちも分かりますが、答案用紙と問題用紙をカバンの奥底にしまったまま、次の北辰テスト直前に慌てて引っ張り出す…。これでは、せっかくお金と時間をかけて受けたテストが全く意味をなしません。
北辰テストは、今のキミの弱点をこれでもかというくらい丁寧に教えてくれる「オーダーメイドの問題集」です。これを解きっぱなしにするのは、お医者さんで検査だけ受けて、診断結果を聞きに行かないのと同じくらい、もったいないことなんですよ。
落とし穴③:「間違えた問題だけ」のワナ
「復習はちゃんとしてるよ!」という人も、もう一歩踏み込んでみましょう。
よくあるのが、間違えた問題の答えを見て、「あー、そうだったのか」と赤ペンで答えを写して終わりにしてしまうパターン。
これだと、本当に理解したことにはなりません。さらに見落としがちなのが、「正解はしたけど、なんとなく解いた問題」です。たまたま当たった問題は、次も正解できる保証はありませんよね。ここに、成績アップを阻む「隠れた弱点」が潜んでいることが多いのです。
偏差値を爆上げする!北辰テスト「復習の黄金サイクル」
では、どうすれば北辰テストを『最強のコンパス』に変えることができるのか?
僕が20年間、生徒たちに伝え続け、実際に多くの生徒が成績を上げてきた「復習の黄金サイクル」を紹介します。
ステップ0:未来の自分のために「自分の解答」を残す(テスト中)
まず大前提。復習は自己採点から始まりますが、そのためには「自分がどの答えを書いたか」が分からないといけません。解答用紙は回収されてしまうので、
必ず問題用紙の選択肢に〇をつけたり、余白に答えをメモしたりしておきましょう。
「ちょっと迷ったな」という問題には△印をつけておくなど、テスト中の思考の跡を残しておくと、後で復習する時にすごく役立ちますよ。
ステップ1:記憶が新しいうちに「自己採点&感情メモ」(テスト当日)
一番大切なのは、テストを受けたその日の夜です。
なぜなら、「どうしてこの答えを選んだのか」「どの問題に時間がかかったのか」という、テスト中の思考プロセスが一番鮮明に残っているからです。
まず、自己採点をしながら、問題用紙の余白にその時の気持ちを書き出してみましょう。
「うわ、ケアレスミス!悔しい!」「この問題、もう少し時間があれば…」「ここは完璧に解けたぞ!」
このように自分の感情や思考を客観的に見ることを、教育心理学では「メタ認知」と言います。これができると、自分の弱点を冷静に分析する力が飛躍的に高まります。
ステップ2:間違いを3種類に分類する「原因分析」(~翌日)
次に、間違えた問題を次の3つに分類してみましょう。この作業が、今後の勉強の計画を立てる上で非常に重要になります。
① ケアレスミス(分かっていたのに…)
計算ミス、漢字の書き間違い、問題文の読み間違いなど。
対策:なぜそのミスが起きたのか(急いでいた、見直しをしなかった等)を正直に書き出しましょう。そして、次に同じミスを繰り返さないために、自分の行動を具体的に決める「ルール化」が不可欠です。まずは「ルールを決めるぞ!」と意識することから始めましょう。
② 知識不足(知らなかった…)
英単語や歴史の年号、理科の公式を覚えていなかったなど、原因がはっきりしているもの。
対策:これはシンプルに言えば「覚える」しかありません。でも、ただやみくもに書いても効率が悪いですよね。「どうすれば効率的に、忘れずに覚えられるのか」という具体的な方法論がとても大事になります。脳の仕組みに沿った効果的な暗記術についても、また別のコラムでじっくり解説します。まずは、「何を覚え直すべきか」をノートにリストアップすることから始めてください。伸びしろ発見です!
③ 思考力不足(解き方が分からなかった…)
数学の応用問題や国語の読解問題など、そもそも手が出なかったもの。
対策:ここが一番の宝の山です!すぐに答えを見るのではなく、解説をじっくり読み込み、「なぜその答えになるのか」というプロセスを理解することが重要です。
ステップ3:「解き直しノート」で未来の自分を助ける(~1週間以内)
分類が終わったら、「解き直しノート」を作りましょう。
ただ問題を貼って答えを写すだけでは効果は半減します。大切なのは、「①なぜ間違えたのか(原因)」と「②次どうすれば解けるか(対策)」を自分の言葉で書くことです。
以前、数学が苦手なAくんがいました。彼はいつも解きっぱなしでしたが、このノート作りを徹底してもらったんです。最初は面倒くさがっていましたが、自分のミスの傾向(「いつも符号のつけ忘れで失点している」など)が見える化され、意識が変わりました。結果、次の北辰テストで数学の偏差値が8も上がったのです。
このノートは、未来の自分が同じ落とし穴にハマらないための『自分専用の参考書』になるんです。
ステップ4:「リマインドテスト」で脳に定着させる(1週間後、1ヶ月後)
脳は「一度覚えただけでは忘れてしまう」ようにできています。有名な「エビングハウスの忘却曲線」(人は学んだことの大半を短時間で忘れるが、繰り返し復習すると忘却のスピードが遅くなる、という研究結果)でも、復習のタイミングが記憶の定着に重要だと示されています。
そこで、解き直しノートが完成したら、1週間後にもう一度、何も見ずにその問題を解いてみてください。さらに、次の北辰テストの前に、もう一度解き直します。
こうして繰り返し触れることで、短期的な記憶が、テスト本番で使える長期的な記憶へと変わっていくのです。
「前は解けなかった問題が、今はスラスラ解ける!」
この小さな成功体験こそが、勉強へのモチベーションを高め、大きな自信を生み出す最高のガソリンになります。
保護者の方へ:お子さんへの「魔法の言葉」と「賢い頼り方」
このコラムを読んでくださっている保護者の皆様へ、少しだけお時間をください。
お子さんが落ち込んだ点数のテストを持ってきた時、つい「なんでこんな点数なの!」と言いたくなる気持ち、よく分かります。
しかし、お子さん自身が一番ショックを受けています。そこで結果だけを責めてしまうと、「自分はダメなんだ」と自己肯定感が下がり、テストの振り返りに前向きに取り組む気力さえ失わせてしまいます。大切なのは、結果ではなくプロセスに寄り添うことです。
NG例:「なんでこんな簡単な問題を間違えるの?」
OK例:「テストお疲れさま。最後まで頑張ったね。一緒にどこでつまずいたか見てみようか?」「この問題、惜しかったね!次はどうしたら解けそうかな?」
とはいえ、お仕事でお忙しい中、じっくり時間を取るのが難しいご家庭もあるかと思います。また、「勉強の内容までは見てあげられない…」とお困りの方もいらっしゃるでしょう。
そんな時は、どうか一人で抱え込まず、お子さんがお通いの塾の先生を頼ってみてください。 我々のような学習のプロは、結果からお子さんの課題を客観的に分析し、次の一歩を一緒に考える専門家です。
ちなみに、私たち学楽塾プレインズでは、北辰テストの後には必ず生徒と「振り返り」の時間を設けています。 今回お話しした「復習の黄金サイクル」を、生徒任せにせず、私たちが伴走しながら一緒に回していくためです。
ご家庭と塾がチームになってお子さんをサポートすることが、合格への一番の近道です。ぜひ、塾の先生を「作戦会議のパートナー」として、どんどん活用してくださいね。
まとめ:北辰テストは未来への羅針盤
北辰テストは、キミの今の成績を決めるためのものではありません。キミが志望校という目的地にたどり着くために、「今どっちの方向に進めばいいのか」「どの道が近道なのか」を教えてくれる、未来へのコンパスです。
今回紹介した「復習の黄金サイクル」は、最初は少し大変に感じるかもしれません。でも、続けていくうちに確実に力になり、偏差値という目に見える形で結果に表れてきます。
そして何より、「できなかったことができるようになる」という小さな成功体験を積み重ねていってください。その一つ一つの体験が、受験本番で自分を信じ抜くための、誰にも負けない強い自信に変わります。
キミの努力は、絶対に裏切りません。学楽塾プレインズは、いつでも君の挑戦を応援しています!
…いかがでしたでしょうか。
お子様の勉強について、ご家庭だけで悩みを抱えてしまうのはとても辛いことです。もし、今日のコラムを読んで「うちの子も、少しでも自信を持ってくれたら…」と少しでも思われたなら、ぜひ一度、私たち『自信創造塾』にご相談ください。
私たちは、一人ひとりの「できた!」という小さな成功体験を積み重ね、勉強への自信を育む専門家です。まずはホームページをご覧いただき、私たちの理念に共感していただけそうでしたら、お気軽に無料体験授業にお越しください。無理な勧誘は一切いたしません。
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